令和7年2月藤沢市議会定例会
建設経済常任委員会資料1

村岡地区のまちづくりについては、令和2年度に、神奈川県、鎌倉市及び本市(以下「3県市」という。)、東日本旅客鉄道株式会社(以下「JR東日本」という。)で締結した「東海道本線大船・藤沢間村岡新駅(仮称)設置に関する覚書」と、3県市と独立行政法人都市再生機構(以下「UR都市機構」という。)で締結した「村岡・深沢地区のまちづくりに関する基本協定」に基づき、令和3年度から実現化に向けて取組を進めています。
今回は、令和5年12月市議会定例会以降の取組について報告するものです。

1 神奈川県、鎌倉市との取組
(1) 新駅設置について
新駅設置及び自由通路整備については、令和3年度に締結した「新駅設置等に関する基本協定」に基づき、令和4年度から5年度までの2箇年で詳細設計を実施し、令和6年5月に3県市及びJR東日本で「新駅設置等に関する施行協定」を締結しました。
【施行協定の概要】
・協定締結日:令和6年5月20日
・工事の期間:令和6年5月20日から令和15年3月31日まで
・工事等の施行:JR東日本
協定額 本市負担分

※今後、社会情勢により変動する可能性があります。

「新駅設置等に関する施行協定」に基づき、JR東日本が施工業者を決定した後、令和6年10月に本事業に着手しました。引き続き、3県市及びJR東日本と令和14年頃の開業を目指し取組を進めます。
また、本年1月には、村岡新駅及び自由通路の本格着工に合わせ、3県市及びJR東日本ほか、多くの関係者の参加により、着手式が執り行われました。
【着手式の概要】
・式典名:「JR東海道本線 村岡新駅(仮称)・自由通路 着手式」
・主催者:鹿島建設株式会社
・開催日:令和7年1月8日
・招待者:神奈川県知事、藤沢市長、鎌倉市長、JR東日本横浜支社長ほか

【新駅及び自由通路の完成イメージ】


※JR東日本提供(現時点でのイメージであり、実際とは異なる場合があります。)

【新駅及び自由通路の整備概要】
※JR東日本提供(現時点でのイメージであり、実際とは異なる場合があります。)
※JR東日本は、令和6年12月13日付けで駅舎のZEB Ready認証を取得しました。

(2) 広域的なまちづくりについて
3県市で構成する、地域特性を活かした新たなまちづくりを進めることを目的とした「湘南地区整備連絡協議会」(以下「協議会」という。)を設けています。協議会では、まちづくりの基盤となる、村岡・深沢地区土地区画整理事業の事業計画認可の取得状況など関連する事業の進捗や課題を共有しているところです。
さらに、両地区の広域的なまちづくりの進展に向け、その取組をまとめた新たなリーフレット(資料2)を今年度に作成し、より一層の事業の周知に努めています。
また、土地区画整理事業については、UR都市機構とともに両地区の一体的なまちづくりに向けて、取組を進めます。

2 本市における主な取組
(1) 村岡新駅周辺地区のまちづくりについて
「村岡新駅周辺地区まちづくり方針(令和3年3月策定)」の具体化を目指し、まちづくり協議会や有識者会議で検討を重ねながら、パブリックコメントを経て「村岡新駅周辺地区まちづくりコンセプトブック(以下「コンセプトブック」という。)」を令和6年3月に策定しました。情報提供にあたっては、市ホームページにおいてデジタルブック形式で掲載したほか、二次元コードを記載したチラシを作成し、市内公共施設やデジタルサイネージ等で掲出するなど、将来地区像である「尖る創造と広がる創造を生み出す街」の実現を目指し、周知を図っています。

(2) 村岡新駅周辺の将来に向けた交通環境の改善について
過去のアンケート結果やその他データの分析により、現在は新駅が開業した際の交通環境等について検討を行っています。その中で、交通計画ソフトを用いて、現況と新駅開業後のシミュレーションを実施しました。新駅への新たなアクセス交通を考慮した場合、藤沢村岡線、藤沢鎌倉線においては、概ね2割から3割の自動車交通量の減少が見込まれます。今後は、シミュレーションの検証や新たな移動手段による実証実験を進めながら、地域特性を踏まえた村岡新駅周辺地区における目指す交通の姿を検討し、交通環境の改善に向けた取組を進めます。

(3) 官民連携のまちづくりについて
官民連携による市有地(現・藤沢市土地開発公社用地)の活用に向け、官民連携一体施設整備等事業(以下、「PPP事業」という。)の事業者等を公募する際に必要となる条件等を作成するために、競争的対話を行う事業検討パートナーを公募し、令和5年12月に2者を選定しました。令和6年1月から対話を開始し、新たなまちにふさわしい研究開発拠点の提案を受け、事業性も考慮しながら、2者それぞれ8回程度の対話を重ねています。
※競争的対話:入手可能な既存情報だけでは効率的な要求水準の設定が困難である事業等を対象に、事業者等と対話を行い、要求水準等を設定する手法。本市においては、PPP事業における公募とは連続性のない手続きとしています。

(4) 村岡新駅南口通り線(シンボル道路)について
円滑な事業進捗及び沿道のまちづくりを進める沿道整備街路事業の認可を昨年度末に取得し、現在、街路整備に向け用地取得、移転補償、関連工事等を進めています。
(5) 村岡地区の土地区画整理事業について
令和5年10月の事業計画認可取得以降、令和6年6月に施行者であるUR都市機構が地権者で構成する藤沢都市計画事業村岡工区土地区画整理審議会を設置するとともに、市と連携し南側のまちづくりに向けた勉強会を3回開催するなど、今後予定している仮換地指定に向けた取組を進めています。また、ボーリング調査を行い、造成や下水道の切り回し工事などの着手に向けた準備を進めています。

(6) まちづくりの機運醸成について
コンセプトブックの周知とともに、「共創の仕組みづくり」や「まちへの関わり方」のイメージを持っていただくことを目的に、令和6年2月に「村岡新駅周辺地区まちづくりシンポジウム」を開催しました。多くの方にご来場いただき、会場からも多くの質問が出るなど、今後のまちづくりにつながる内容になりました。
また、総合市民図書館と連携した企画展示を実施したほか、村岡地区を中心に、地域での事業周知や村岡ふれあいまつりでの展示を実施する等、様々な機会を通じて機運の醸成を図っています。さらに、本年3月には「むらおかの“未来と今”を歩こう」と題して、子どもや保護者の皆様とのまちあるき、意見交換のイベントを予定しています。

3 事業スケジュール

以 上

(事務担当 都市整備部都市整備課)